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クラウドPBXのトライアルとは?試せる内容と確認すべき5つのポイント

クラウドPBXのトライアルとは?試せる内容と確認すべき5つのポイント

社内の電話環境を見直す企業が増えるなかで、固定電話に代わる有力な選択肢としてクラウドPBXが注目されています。

クラウドPBXを導入すれば、従来のビジネスフォンのようにオフィスにPBXや電話回線を設置する必要がなく、社内外を問わず同じ番号で発着信できます。

ただし、クラウドPBXはサービスによって機能や料金体系が大きく異なるため、自社に合ったものを選ぶのは簡単ではありません。その結果、導入してから「必要な機能がなかった」「思っていたより操作しづらい」といったトラブルが生じるケースもあります。

こうしたミスマッチを防ぐために活用したいのが、無料で試せるクラウドPBXのトライアルです。

トライアルでは、通話品質、基本機能、管理画面、端末との相性などを実際の業務に近い形で確認できるため、導入前の不安やリスクを大幅に減らすことができます。

ここでは、クラウドPBXのトライアル時に押さえておきたい確認事項と、失敗を回避するための評価基準について解説します。

クラウドPBXのトライアルでできること

クラウドPBXは、利用するインターネット環境や端末によって操作感や音声品質が変わります。そのため、カタログや営業担当者の説明だけでは、使用感を十分に把握することができません。

しかし、クラウドPBXのトライアルでは、実際にサービスを利用することで、導入後の運用イメージを具体的に把握できます。結果として、「使い勝手が合わなかった」「想定と違っていた」といった導入後のミスマッチを防ぐ判断材料にもなります。

こうした理由から、トライアル環境では、業務で利用することを想定し、実際に導入した場合と近い環境で利用することが可能です。

トライアルで試せる機能と制限事項

トライアル環境で利用できる機能は、クラウドPBXによって異なりますが、多くの場合、以下の機能を実際に試すことが可能です。

トライアルで試せる主な機能

  • 内線通話・外線通話
  • 電話の保留、転送
  • グループ着信
  • 管理画面での設定変更
  • スマートフォンアプリの利用
  • PCソフトフォンの利用
  • 発着信履歴の確認

ただし、通話録音やIVR(自動音声応答)などのオプションについては、トライアルでは利用できない場合があります。また、一部機能に制限があったり、利用可能な期間や端末数に制限があったりする点に注意が必要です。

必要な機能がトライアルで試せるかどうかは、各サービスのWebサイトや問い合わせで確認しておきましょう。

トライアルの期間は要相談

クラウドPBXのトライアル期間は、一般的には1~2週間程度が多いですが、柔軟に対応してもらえる場合がほとんどです。

企業の業務内容によっては、トライアル期間が短すぎると十分な検証ができない場合があるためです。

例えば、月に数回、大量の問い合わせが発生する業種などでは、通常業務だけでなくイレギュラーな状況でも問題なく使えることを確認する必要があります。

しかし、トライアル期間が1~2週間だと、イレギュラーが発生した際の動作確認ができないまま判断を迫られることになります。

そのため、トライアル期間については、業務内容に応じてベンダー側と調整して決めるケースが多くなっています。

また、トライアル終了後の手続きについても事前に確認しておくことが大切です。自動的に本契約へ移行するのか、改めて契約手続きが必要なのかを把握しておけば、不要なトラブルを避けられます。

トライアル中に確認しておきたい5つのポイント

クラウドPBXのトライアルでは、実際の業務フローに沿った検証を行う必要があります。

単に「使ってみる」だけでは、導入後のトラブルにつながる場合があるため、事前に確認すべき項目を明確にしておきましょう。

ここでは、トライアル中にチェックしておくべき5つのポイントを解説します。

通話品質(音声の遅延やノイズ)

クラウドPBXの選定において、重要度が高いのが通話品質です。

通話中に音声の途切れや遅延、ノイズが混じると、情報共有や指示の伝達が正確にできず、業務効率の低下やミスが起きやすくなるためです。

また、顧客との商談や重要な取引先との電話では、音質の悪さが企業の信頼性を損なう原因にもなりかねません。

通話品質の確認は、外線からの着信を適切に受けられるか、内線通話がスムーズに行えるかをテストします。さらに、通常の通話だけでなく、以下のような様々なシーンで検証することが重要です。

検証項目確認内容
時間帯別業務の繁忙時間帯と閑散時間帯の両方でテストし、ネットワーク負荷による影響を確認
拠点間での通話本社と支社、複数の営業所間など、離れた拠点間での音質を確認
外出先からの発着信テレワーク中や営業先からの通話品質をチェック
様々な場所での音質テスト・地下鉄の駅構内
・電車やバスの車内
・繁華街やカフェなど騒がしい場所
・地下や高層ビル内

関連記事:クラウドPBXの音質低下6つの原因と通話品質を高める方法

保留・転送などの基本機能

電話の保留や転送操作についても、実際の業務フローを想定して試してみます。

トライアルでは、以下のような具体的な操作を確認しましょう。

機能確認内容
保留転送着信した通話を一度保留にして、担当者に内線で状況を伝えてから転送する操作がスムーズにできるか
ブラインド転送転送先に直接通話をつなぐ方法で、迅速な通話の切り替えが可能か
パーク保留保留ボタンを共有して、複数の担当者間で簡単に取次ぎができるか
不在転送・無応答転送担当者が電話に出られない場合、一定時間が経過すると自動的に別の転送先へつながるか

また、通常業務よりも負荷をかけたテストも実施しておくと安心です。

例えば、複数の外線を同時に受けながら、それぞれを異なる部署へ転送する、連続して転送操作を繰り返すなど、繁忙時を想定したシナリオを試してみましょう。

システムが安定して動作するか、操作にストレスを感じないかを確認することで、導入後のトラブルを未然に防げます。

管理画面の使いやすさ

クラウドPBXの設定は、基本的にWeb上の管理画面で行います。管理画面が使いにくいと、設定変更に時間がかかったり、操作ミスが発生しやすくなったりして業務効率の低下につながるため、トライアル中に目的の操作がスムーズにできるか確認しておきましょう。

管理画面のチェック項目

チェック項目確認内容の例
必要設定へのアクセス性・トップ画面から主要メニューにすぐ到達できるか
・階層構造が複雑すぎないか
ユーザー追加・削除・アカウントの登録がスムーズにできるか
・削除が数クリックで完了するか
・権限設定や役職ごとのグルーピングが可能か
内線番号の割り当て・変更・内線付与や番号変更が直感的に行えるか
・表示画面が日本語中心でITに不慣れでも扱いやすいか
着信ルール設定・営業時間内/時間外の振り分けが簡単にできるか
・特定の番号を部署・グループごとに割り当て可能か
ネットワーク・拠点別管理・拠点単位や部署単位のルール作成が可能か
・一覧表示で設定状況を確認できるか
画面表示言語・操作性・英語混在や専門用語が多くないか
・マニュアルなしでも操作の流れが把握できるUIか
発着信履歴・録音確認・履歴や録音の検索
・閲覧がすぐできるか
・フィルタ機能やダウンロードの有無
設定の保存・反映速度・変更後すぐに反映されるか、再起動が必要か
・複数端末での同期がスムーズか

中には、英語と日本語が混在した管理画面や、設定完了までに複雑な手順を要するサービスもあります。そのため、ITに不慣れな担当者でも迷わず操作できることをチェックすることが大切です。

スマホ・PCからの使い勝手

クラウドPBXでは、スマートフォンやパソコンなど様々な端末を電話機として利用できます。トライアル時には、実際に使用する予定の端末すべてで動作確認を行いましょう。

確認項目チェック内容
アプリの起動・動作・インストール後に正常に起動するか
・動作が重くないか、画面の切り替えがスムーズか
・端末スペックやOSバージョンで不具合が出ないか
UI設計・操作性・着信ボタンが押しやすい位置・サイズか
・保留・転送などのボタンが視認しやすいか
・誤操作が起こりにくい設計か

動作確認は、ITに詳しい従業員だけでなく、電話業務に関わる全ての従業員が実際に使い、評価してもらいましょう。

関連記事:クラウドPBXのスマホ導入と使える機能を紹介。4つの注意点も解説

サポート体制やセキュリティ設定

トライアル期間中は、ベンダーのサポート体制を実際に体験する良い機会です。操作方法で分からない点があれば、積極的に問い合わせをして、回答の速さや内容の的確さ、サポートの質を判断しましょう。

特に、OEM製品や海外製のクラウドPBXの場合、専門知識を持つスタッフが少なく、迅速な回答が難しいケースがあります。導入後のトラブル時にスムーズな対応が期待できるかという視点で評価することが大切です。

また、問い合わせ方法も確認しておきたいポイントです。電話だけでなく、メールやチャットでのサポートがあるか、営業時間外の対応は可能かなどを把握しておくと安心です。

関連記事:クラウドPBXのセキュリティリスクとは?企業の対策と安全な選び方

クラウドPBXトライアルの申し込み手順

クラウドPBXのトライアルを効果的に活用するためには、事前準備から本契約までの流れを理解しておくことが重要です。

ここでは、一般的なトライアル申し込みから導入までの流れを4つのステップに分けて解説します。

要件の確定とサービスの選定

トライアルを申し込む前に、まずは自社に合ったクラウドPBXを選定するための準備が必要です。以下の表を参考に、検討の流れと確認ポイントを整理しておきましょう。

ステップ内容チェックポイント
① 要件の明確化自社で必要な条件を整理・内線数
・月額予算
・初期費用
・必要機能
② 比較検討複数サービスを候補に選ぶ・月額料金
・初期費用
・標準機能とオプション
・サポート体制
③ 通話品質の確認情報収集+実機検証・口コミ
・評判の確認
・自社ネット環境や端末での再現性
④ セキュリティ確認情報保護体制を確認・通信の暗号化方式
・バックアップ体制
・データ保管場所
⑤ 最終候補の選定試用準備・2〜3社に候補を絞る
・各社へトライアルを依頼
・可能であれば並行試用

サービスを比較する際は「安さ」だけで判断せず、品質やサポート、セキュリティも含めて総合的に評価することが重要です。

候補を2〜3社まで絞り、並行してトライアルを進めることで、自社との相性をより正確に判断できます。

ヒアリングとセットアップ

トライアル申込み後は、まずベンダーからヒアリングがあります。

現在の電話環境や利用人数、必要な機能などを伝えることで、トライアル環境や発行ID数、利用範囲が決まります。期間や試せる機能、端末の制限などもこの段階で確認しておくと安心です。

続いて、セットアップを行います。

スマートフォンやPCへのアプリインストール、ログイン情報、初期設定の流れなどが説明されるため、担当者は操作手順を一通り把握しておきましょう。

複数拠点での利用や既存システムとの連携を検討している場合は、このタイミングで技術サポートの有無も確認します。

アカウント情報やマニュアルを受け取ったら、端末の準備や社内共有を進め、スムーズに検証へ入れる状態を整えます。

トライアルの利用の開始

提供された手順に従って、専用アプリのインストールと初期設定を行います。トライアル用のIDでログインし、基本的な動作を確認しましょう。

まずは、前述した5つの確認ポイントを順番にチェックしていきます。

トライアル中に気になる点や不明な点があれば、遠慮なく提供企業へ問い合わせましょう。この段階でのやり取りが、サポート体制を評価する貴重な機会にもなります。

INNOVERAのトライアルでクラウドPBXの利便性を体感

INNOVERAは、当社(株式会社プロディライト)が提供する国産クラウドPBXです。

2015年の提供開始以来、2,000社以上の企業に導入され、46,000以上のアカウントで利用されています。

INNOVERAでは、PBXや電話回線を社内に設置せずに電話システムが構築できます。スマートフォンやパソコンから市外局番で発着信できるため、拠点の新設やレイアウト変更にも柔軟に対応可能です。

また、遠隔地同士でも内線通話ができるため、拠点間の通話コスト削減にも効果的です。転送サービスを使わなくても、在宅勤務中の社員が代表番号の着信を受けられる点も多くの企業に評価されています。

クラウドPBXの決定版「INNOVERA」

端末・管理画面・アカウント一式をまとめて貸し出し可能

INNOVERAのトライアルでは、操作環境を再現しやすいように、必要な機器やアカウントをまとめて貸し出しています。

  • Web管理UI(管理者用ログイン環境)
  • IP電話機(Yealink端末)
  • スマホアプリ用アカウント
  • ヘッドセット(通話検証用)

※お客様の環境にあわせてお貸出し内容は都度変化します。

これらを組み合わせることで、オフィス運用・在宅勤務・コールセンター運用など、実際の利用シーンを想定した検証が可能になります。

基本機能+オプションまでまとめてトライアル可能

INNOVERAでは、基本機能だけでなく、以下のオプション機能についてもトライアルで実際に体験できます。

オプション機能内容・特徴活用シーン
INNOVERA Emotion
(音声感情分析)
通話内容から感情トーンを解析し、態度・ストレス・反応傾向を可視化。顧客対応品質の見える化、カスハラ対策、オペレーター支援
INNOVERA Text
(通話テキスト化)
通話音声を自動で文字起こしし、履歴管理や共有、検索も可能。通話記録の保存、議事録作成、対応漏れ防止

トライアル中にこれらの機能を併用することで、「通常の電話システムとしての使いやすさ」だけでなく、「業務効率化」「顧客対応品質の向上」「管理体制の強化」まで含めた導入効果を検証できます。

まとめ

クラウドPBXのトライアルは、導入前に実際のサービスを体験できる貴重な機会です。通話品質、基本機能、管理画面の使いやすさ、端末との相性、サポート体制といった5つのポイントを重点的に確認しましょう。

トライアル期間はクラウドPBXによって異なりますが、自社の検証計画に合わせて柔軟に対応してくれるサービスを選ぶことが大切です。複数のサービスを並行してトライアルすることで、より適切な判断ができます。

INNOVERAのように、実運用に近い環境でトライアルを提供しているサービスを活用すれば、導入後のギャップを最小限に抑えられます。

トライアルを通じてクラウドPBXの利便性を体感し、自社に最適なサービスを選択しましょう。

 

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