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固定電話がつながらないときに確認すべき5つの項目と解決策とは?
固定電話がつながらないときに確認すべき5つの項目と解決策とは?
「あれ?電話がつながらない…」「午前中まで普通に使えていたのに…」
ビジネスにおいて、固定電話は重要なツールです。つながらなくなると、業務に大きな支障がでるため、早急に復旧させたいところです。だからといって、電話機やその他の機器をやみくもに操作すると、復旧しないばかりか、より深刻な事態になるおそれがあります。
ここでは、固定電話がつながらなくなった場合に確認すべき5つの項目と、復旧するための解決策を解説します。また、固定電話のトラブルを減らせるサービスも紹介するので参考にしてください。
固定電話がつながらないときに確認すべき5つの項目
固定電話がつながらないときは、以下の5つの項目を確認しましょう。
- 受話器の発信音
- 電話回線と機器類の接続状況
- 電話回線の状態
- 機器類のランプの色や点灯状態
- 通信事業者のWebサイト
機器をいきなり再起動したり、ケーブル類を抜いたりすると、深刻なトラブルが起きるおそれがあります。復旧までに時間や費用がかかることがあるため、固定電話のトラブルをなるべく早く解決するなら、まずは原因の特定を優先にしましょう。
受話器の発信音
固定電話がつながらないときにまず確認したいのが発信音です。発信音とは、電話機の受話器を耳に当てた時に「ツー」や「プー」と鳴っている音のことです。
固定電話に使われている電話回線には、通信事業者が管理する交換機から直流電圧が常に加えられています。この電流は、電話機の受話器を上げるとループ状態となり、交換機がそれを検出して電話をかける準備をします。
準備ができると交換機が電話機に対して、「電話をかけてもいい状態」を知らせるための音を発信します。その音が発信音です。
つまり、受話器から発信音が聞こえないのは、交換機から電話機までの間になにかしらの異常があり、電話回線がループ状態になっていない場合です。原因はいくつも考えられるため、改善するには、後述する項目をひとつずつ確認して特定する必要があります。
なお、ビジネスフォンを利用している場合、PBX(構内交換機)で回線が制御されているため、受話器を上げただけでは発信音が鳴らない場合があります。発信可能な状態にするには、外線や発信のボタンを押すなどの操作が必要になることがあるため、確認が必要です。
発信音が鳴っているときは電話機の設定を確認する
受話器から発信音が聞こえているのに電話がつながらない状態は、電話機の設定が原因の可能性があります。なにかの拍子に設定が変わっている場合があるため、受話音量などを一度確認してみましょう。
受話器の発信音「プープープー」と鳴ったら話し中の可能性が高い
発信音が聞こえているのに固定電話がつながらず、「プープープー」や「ツーツーツー」という音が鳴っているときは、発信先が話し中の可能性があります。
この音は、「ビジートーン」と呼ばれ、発信先の電話回線が使用中のときに、交換機が電話をかけた側に発信する信号です。電話をかけた時にコール音が鳴らずビジートーンが聞こえた場合は、発信先の電話回線が使用中の可能性が高いため、しばらく待ってから再度電話をかけてみましょう。
なお、長時間にわたってビジートーンが鳴っている場合、発信先の電話機から受話器が外れている状態になっている可能性があります。双方の電話回線がNTTの加入電話であれば、「114」にダイヤルすることで、ビジートーンの原因を調べられます。
電話回線と機器類の接続状況
固定電話が正常につながるには、電話機やPBX(構内交換機)などの機器同士が電話回線で正常に接続している必要があります。受話器から発信音がならない場合は、電話回線の接続状態に不具合が起きていることがあるので確認してみましょう。
電話回線は、機器の移動などで圧がかかると抜けてしまうことがあります。また、電話回線を何度も抜き差ししていると、先端のツメの部分が折れたり緩んだりして抜けやすくなってしまうのです。
このように、電話回線と機器との接続が正しくできていないと、電話機から発信音が鳴りません。電話回線の接続状況は目で見ただけでは判断が難しいため、一度、電話回線を抜き、ツメがカチッというまで差し込めるか確認してみましょう。
電話回線の状態
電話回線は、経年劣化で断線や端子の接触不良が起こります。長年不具合が起きなかったとしても、ある日突然つながらなくなる場合があります。そのため、電話回線と機器類の接続に問題がなければ、電話回線の状態も確認してみましょう。
また、電話回線の不具合は、無理な形に曲げての配線、腐食、ネズミの食害、湿度の高い場所で使用したことによるショートなど、さまざまな原因で起こります。
電話回線に被覆のはがれがある、接続部分の金属が変色している、曲がりくせがついているなどの症状がないか確認してみましょう。そのような症状があれば、接続不良を起こし、固定電話がつながらない場合があります。電話回線を配線してから長い時間が経過している場合は、一度、全体を細かくチェックしてみたほうがよいでしょう。
なお、電話回線の断線は、火災につながるおそれもあります。断線が見つかった場合は、DIYで補修せず、交換をしてください。
機器類のランプの色や点灯状態
固定電話は、機器類の不具合が原因でつながらないことがあります。特にオフィスで固定電話を利用する際に必要となるPBXは、不具合が起きやすいと言われています。
原因のひとつが熱です。PBXは、基本的に常時稼働していて熱を発しています。そのため、パーツの劣化が早いのです。また、常に多くのデータを処理しているため、負担がかかりやすいのも原因として考えられます。
PBXの法的耐用年数は6年に定められています。個体差や使用環境によって、これよりも短くなったり長くなったりすることはありますが、6年程度使用すると不具合がでやすくなるため、注意が必要です。
機器類に異常が発生した場合、ランプの色が通常と異なる点灯をすることがあります。固定電話がつながらない場合は、機器類のランプを確認することで原因が特定できる可能性があるため確認してみましょう。
通信事業者のWebサイト
それぞれの項目を確認しても異常がない場合は、通信障害によって固定電話がつながらなくなっているかもしれません。自然災害や停電などによって通信事業者の設備に不具合が発生すると、いくら建物内の設備が正常だったとしても固定電話はつながりません。
通信障害の情報は、通信事業者のWebサイトなどで確認することができます。
固定電話がつながらないときの対応策
固定電話がつながらないときに有効な対応策は以下のとおりです。
- 通信事業者への確認
- 機器類の再起動
- 電話機や電話回線の交換
- 機器の買い換え
対応策のなかには、注意すべき点もあります。故障の原因になる場合もあるため、詳細を確認しておきましょう。
通信事業者への確認
固定電話がつながらないときに、最初にしておきたいのが通信事業者への確認です。通信障害が原因だった場合、いくら対策をしても、固定電話がつながる可能性が低いためです。通信障害は、通信事業者のWebサイトや問い合わせ窓口で確認ができます。
通信事業者に確認をして、通信障害が発生していることがわかれば、復旧するのを待つだけです。その他に対応策をする必要はないでしょう。
機器類の再起動
固定電話がつながらない場合、使用している機器を再起動することで復旧することがあります。電気製品は、複雑な電気信号を伝達して作動しています。長時間電源を入れたままにすると、何らかの原因で電気信号が正しく伝わらず誤作動を起こすことがあるのです。
機器類の電源を切ることで、誤作動の原因となっている電気信号を完全に遮断できます。再度電源を入れることで、電気信号が正常に伝わるため、不具合が直る可能性があります。
再起動をするときは、電源を切ってから30秒程度おいてからにしましょう。電源を切ってすぐは、内部に電気が残っているため、完全に遮断する前に電源を入れると、リセットされないことがあるためです。
また、機器にゴミやホコリが溜まっている場合、熱がこもって不具合が起きることがあります。電源を落としたタイミングで取り除いておきましょう。
再起動は加入電話であれば電話機、IP電話であればONUやルーターなどの機器が対象です。
【注意】PBXは安易に再起動しない
PBXを安易に再起動するのは危険です。PBXの内部には、顧客情報などの重要なデータが蓄積されており、再起動によって破損するおそれがあるためです。また、PBX自体が故障するリスクもあります。
PBXの修理やデータのバックアップなどで回復する可能性はありますが、時間やコストがかかります。また、その間は固定電話が使えなくなるため、会社にとって大きな損失につながるかもしれません。
PBXを再起動する際は、専門の知識を持つ人が正しい手順で行う必要があります。社内に居ない場合は、多少時間がかかりますが、PBXを保守している業者に対応してもらいましょう。
電話機や電話回線の交換
オフィス内で複数の電話機を使用していて、そのうち特定のものだけがつながらない場合は、予備の電話機や電話回線と交換してみましょう。交換後に固定電話が使えるようであれば、それらが原因の可能性が高いと判断できます。
ただし、ビジネスフォンでは使用できる電話機の型番に制限があります。古い機種だと利用できない場合があるため注意が必要です。
機器の買い換え
機器が故障して修理が難しい状態であれば、交換が必要です。機器を新しいものに交換すれば、改善する可能性は高いでしょう。
ただし、電話機の故障であれば、それだけを交換すれば問題ないのですが、PBXが故障していると、そう簡単にいかない場合があります。
PBXと電話機は互換性がなければ利用できない場合があるためです。PBXと電話機が別々のメーカーであったり、同じメーカーであっても、型番が違ったりすると利用できない可能性が高くなります。
もし、PBXや電話機の型番が古く、現行機が入手できない場合、PBXの交換と同時に電話機を全て交換しなければいけません。全てを交換する場合、高額な費用がかかるため、大きな負担になってしまいます。それだけでなく、システムの構築などが必要になるため、入れ替えには相応の時間がかかることも考えられます。
PBXの故障でビジネスフォンが使えない、利用しているPBXが古くていつ壊れるかわからず不安という場合はクラウドPBXの導入を検討してみましょう。
クラウドPBXは、電話システムを安価で構築できるだけでなく、固定電話がつながらないといったトラブルを未然に防ぐこともできます。
クラウドPBXへ切り替えるとトラブルを減らせる
クラウドPBXは、ビジネスフォンで使用していたPBXをクラウド上に設置するサービスです。従来のように、PBXを建物内に設置する必要がありません。また、PBXと通話に使う機器は、インターネットで接続するため、電話回線も不要です。
そのため、クラウドPBXを導入することで下記のメリットが得られます。
- 電話機のトラブルや買い替えが減らせる
- 電話回線のトラブルがなくなる
- PBXの修理や買い替えがなくなる
それぞれ確認しておきましょう。
電話機のトラブルや買い替えが減らせる
クラウドPBXは、スマートフォンやPCなどの端末で固定電話番号を使った通話ができます。端末に専用のアプリをインストールすれば利用できるため、ビジネスフォンのように専用の電話機がなくても電話システムの構築が可能です。
また、クラウドPBXに端末を設定する場合は、ベンダーへの申請や手続きをしなくても、管理画面で追加や削除ができます。
従来のビジネスフォンでは、PBXと互換性のある電話機しか使うことができませんでした。故障をしてもすぐに交換品が用意できればよいのですが、PBXの機種によっては使える電話機が入手しにくい場合もあります。そのため、固定電話が使えるようになるまでに時間がかかることもありました。
しかし、クラウドPBXでは、必要なスペックを満たしている端末であれば設定ができます。故障してもすぐに他の端末に交換しやすいため、固定電話がつながらないリスクを減らせます。このような理由から、クラウドPBXを導入すれば、電話機のトラブルや買い替えが減らせるのです。
関連記事:おすすめのIP電話アプリ5選!特徴や選び方を徹底比較
電話回線のトラブルがなくなる
クラウドPBXでは、設定した端末からクラウドPBXにアクセスをして固定電話を利用します。このとき、クラウドPBXと端末をつなぐのはインターネット回線です。電話回線は使用しないため、経年劣化や断線によるトラブルを防げます。
また、インターネット回線は有線である必要はなく、無線でも利用可能です。通信の状態は有線には劣りますが、Wi-Fiや携帯電話の電波を利用すれば、物理的なケーブルの本数を減らせます。メンテナンスも容易になるため、配線が原因で固定電話がつながらないといった問題を減らせるでしょう。
関連記事:パソコンから電話をかける最適な方法は?業務効率を改善するクラウドPBX
PBXの修理や買い替えがなくなる
固定電話がつながらない原因で、少なくないのがPBXの故障です。PBXが故障した場合、メーカーの修理などが必要になりますが、古い機種になると補修部品が供給されておらず、買い換えが必要になる場合があります。しかし、PBXを交換したことで電話機との互換性がなくなると、一緒に交換が必要です。
また、PBXの交換をする場合、業務に合わせて電話システムを構築する必要があるため、導入までに数カ月から1年程度の時間がかかる場合があります。高額な初期費用もかかるため、負担が大きくなってしまいます。
一方クラウドPBXは、入れ替えやメンテナンス、バージョンアップ、セキュリティ対策などはベンダー側が行います。修理や交換は必要ありません。そのため、PBXに関するトラブルを減らせます。
クラウドPBXを導入するときの確認点
2010年代に登場したクラウドPBXは、現在多くの企業がサービスを提供しています。基本的な仕組みは似ていますが、サービスごとの特徴は異なります。そのため、導入する際は、自社の業務に合ったサービスを選ぶことが大切です。
クラウドPBXを導入する前に確認したいのが以下の点です。
- 対応している市外局番の数
- 登録できるID数
- サポート体制
それぞれについて確認しておきましょう。
対応している市外局番の数
多くのクラウドPBXは、固定電話番号を変更せずに電話会社を変更できるLNP(Local Number Portability)に対応しています。「03」「06」といった市外局番から始まる固定電話番号を導入後もそのまま使えます。
ただし、クラウドPBXは、全国すべての電話番号に対応しているわけではありません。サービスによって利用できるエリアが決まっており、固定電話番号を引き継げない場合があるので注意が必要です。
また、対応するエリアが少ないと、会社の移転や拠点を増やしたときに固定電話番号を取得できないおそれがあります。そのため、クラウドPBXを選ぶ場合は、対応している市外局番の数とエリアを確認しておきましょう。
関連記事:IP電話で市外局番を使う方法とメリット・デメリットを解説
登録できるID数
クラウドPBXは、サービスによって登録できるID数の上限が異なります。会社の規模が小さいうちは、上限が低いサービスでも対応できるかもしれません。しかし、会社の規模が大きくなり、従業員数が増えた時にID数が足りなくなるリスクがあります。
サービスによっては、契約プランでID数の上限が増やせる場合もあります。そのようなサービスを選べば、規模に応じて変更できるため、柔軟に対応できるでしょう。
サポート体制
クラウドPBXは、従来のビジネスフォンよりも固定電話がつながらないリスクを減らすことができますが、絶対ではありません。インターネットの通信環境、端末との接続状況やシステム障害などにより、トラブルが発生することもあります。
クラウドPBXでトラブルが発生した場合、多くはベンダーに対応してもらうことになります。そのため、クラウドPBXを選ぶときは、充実したサポート体制が不可欠です。
クラウドPBXの導入を検討する際は、トラブル発生時のサポート体制についても確認しておきましょう。
クラウドPBXならINNOVERAがおすすめ
INNOVERAは、株式会社プロディライトが提供するクラウドPBXです。クラウドPBXは、従来のビジネスフォンと比較すると、機能が豊富で拡張性に優れているのが特徴ですが、サービスによって特徴が異なります。選び方を間違うと、業務に必要な機能がなかったり、オプションになっていたりして活用できないことも少なくありません。
INNOVERAは、標準プランで多くの機能を利用できるため、固定電話がつながらないといったトラブルの軽減だけでなく、業務の効率化に役立ちます。
株式会社プロディライトが提供するクラウドPBX「INNOVERA」
全国34の市外局番に対応している
INNOVERAは、全国34の市外局番に対応しています。対応する市外局番が多いため、現在お使いの固定電話番号をそのまま利用できる可能性が高いです。また、将来的に移転や拠点を増やした場合も、固定電話番号が取得できないといったリスクを減らせます。
また、0120/0800といった着信課金番号を利用している場合は、INNOVERAのFree-ProLineを使えば引き継いで利用することが可能です。
電話システムがワンストップで導入できる
クラウドPBXを使って電話システムを構築するには、クラウド電話回線、インターネット回線、IP電話機が必要です。クラウドPBXの多くは、すべて別々の会社のサービスで構築することになります。この場合、トラブルが起きたときは、それぞれのサービスの窓口に問い合わせなければいけません。
しかし、INNOVERAは、電話システムに必要な全てのサービスをワンストップで導入できます。そのため、導入が簡単になるだけでなく、万が一トラブルが起きたときも、窓口ひとつで解決できます。
API連携で業務に合わせて拡張しやすい
INNOVERAは、外部システムとAPI連携ができるため、業務に合わせた最適な電話システムが構築できます。API連携とは、アプリ同士をAPIというインターフェースで連携することです。
たとえば、電話システムの中に顧客管理機能を実装する場合、従来のビジネスフォンであれば、システムをいちから開発する必要があり、コストや時間がかかります。
しかし、INNOVERAであれば、すでに製品化されている他社の顧客管理システムをAPI連携することですぐに機能を実装できるのです。
システムを変更する場合も、連携を解除して、新たなシステムに連携すればすぐに使えるようになります。
まとめ
固定電話がつながらなくなると、顧客対応や取引先との連絡に支障をきたすため、大きな損失につながるおそれがあります。また、企業の信頼にも影響するため、問題が起きた場合はすぐに復旧できる体制を整えておくことが重要です。
固定電話がつながらなくなる原因は、多くの場合、機器や電話回線の不具合です。この部分についてきちんと対策をしておけば、復旧までの時間を短縮できるだけでなく、問題を未然に防ぐことにもつながります。
固定電話は、一度設置すると長期間そのまま使い続けることも珍しくありません。何事もなく使っていても、経年劣化は確実に起こるため、突然つながらなくなるということも起こりえます。そのような事態を避けるためにも、定期的にメンテナンスを行うようにしましょう。
また、すでに固定電話に不具合がでている、固定電話のトラブルを未然に防ぎたいという場合は、クラウドPBXの導入も検討してみてください。
クラウドPBXは、オフィス内にPBXや電話回線がなく、またスマートフォンやPCなど多くのデバイスが通話に利用できるため、固定電話がつながらないトラブルを減らせます。ただし、クラウドPBXはサービスによって特徴が異なるため、自社に適しているか慎重に判断してから導入を決めましょう。
クラウドPBXの選定に悩まれる場合は、ぜひ一度株式会社プロディライトにご相談ください。知識と経験が豊富なスタッフが自社に最適な電話システムを提案いたします。