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IP電話が繋がらない!すぐに確認すべき4つのポイントと解決策

IP電話が繋がらない!すぐに確認すべき4つのポイントと解決策

IP電話が繋がらなくなったとき、場当たり的な対応では復旧に時間がかかる可能性があります。

IP電話は、従来の固定電話と異なり、複数の機器を通じて通話を行います。また、インターネット回線を他のデバイス(PCやスマートフォンなど)と共有しているため、繋がらない原因が多岐にわたることがあります。

原因を特定する際は、焦って設定を変更すると状況が悪くなるケースも少なくありません。そのため、早期復旧を目指すなら効率的に原因を特定し、適切な対策をすることが大切です。

本記事では、IP電話が繋がらなくなったときにすぐに確認すべき4つのポイントと、それぞれの状況に応じた具体的な解決策を解説します。

IP電話の通話トラブルを根本的に解決するための方法として、クラウドPBXの活用についても紹介するので参考にしてください。

 

IP電話が繋がらないときにすぐ確認すべき4つのポイント

IP電話が繋がらなくなったときは、落ち着いて以下の4つのポイントを確認しましょう。

  • 1.インターネットの接続状況
  • 2.インターネット・IP電話の障害情報
  • 3.各機器の電源状態
  • 4.インターネットの通信速度

4つのポイントを適切な順番で確認することで、大規模な通信障害から個別の機器の不具合まで網羅的に把握できるため、原因を見落とすリスクを減らせます。確認作業を何度も行う必要がないため、早期改善につながります。

1.インターネットの接続状況

IP電話が繋がらなくなったときは、最初に「インターネットの接続状況」を確認します。

インターネットに接続できているかどうかで、原因や必要な対策が大きく異なるためです。

接続状況は、IP電話機の画面表示やランプ、また同じインターネット回線を使用しているパソコンやスマートフォンで確認してください。

確認の結果によって、次に確認する項目が異なります。

  • インターネット接続がない:「2.インターネット・IP電話の障害情報」
  • インターネット接続がある:「4.インターネットの通信速度」

インターネットの接続状況に応じて、適切な対策方法を以下の項目で確認してください。

2.インターネット・IP電話の障害情報

IP電話がインターネットに繋がっていない場合は、最初に通信事業者の障害情報を確認しましょう。

IP電話で利用しているインターネット回線は、台風による断線や豪雨による通信設備の漏電などで通信障害が発生することがあります。通信障害が発生した場合、通信事業者が復旧作業を完了しない限りIP電話は利用できません。

建物内でいくら改善策を試しても、解決できないばかりか、焦って設定などを変更すると、別の問題を引き起こしてしまったり、元の設定に戻せなくなったりするリスクがあります。

通信障害に関する情報は、通信事業者やプロバイダーのWebサイトやSNSなどで確認が可能です。通信障害が発生していた場合は復旧するまで待ちましょう。

3.各機器の電源状態

IP電話が繋がらない原因が通信障害でなかった場合は、各機器の電源状態を確認します。各機器のランプが正常に点灯しているか、また電源コードがしっかりとコンセントに差さっているかを確認しましょう。

どれか一つでも機器に不具合があるとIP電話が使えなくなるため、全ての機器を順番に確認することが重要です。

インターネット接続に必要な機器は以下の通りです。

ONU(光回線終端装置)

ONUは、光回線とデジタル信号を相互に変換する機器です。光ファイバーケーブルを接続する「光コンセント」の近くに設置されているのが一般的です。

光コンセントは、電話線を接続するモジュラージャックやテレビアンテナ端子の付近、エアコンダクト付近などにあります。通信状態を示すランプが備え付けられており、ランプの点灯パターンが通常と異なる場合は、通信に問題が発生している可能性があります。

HUB(ハブ)

HUBは、ONUから受け取ったインターネット信号を社内の複数の機器に分配する装置です。

ビジネスフォンを使用している場合は、ONUからのインターネット回線を社内のパソコンとPBX(構内交換機)に分配する必要があるため、HUBが必要になります。

HUBは床付近や通信機器を収納している狭いスペースに設置されていることが多く、ホコリが溜まりやすい環境にあります。また、狭い場所への設置は熱がこもりやすいため、故障のリスクが高い機器です。

IP-PBX(構内交換機)

IP-PBXは、社内の内線電話や外線通話を制御する装置です。

代表電話番号を複数の電話機で共有する場合や、電話機同士で内線を利用するにはPBXが必須になります。電源コードの接続状態や、ランプの点灯パターンに異常がないかを確認しましょう。

IP-PBXの操作や設定変更には、国家資格である「工事担任者」の資格が必要です。

資格の無い人が作業を行うと思わぬ通信障害を引き起こす可能性があるため、異常が見つかった場合は通信事業者やメーカーに相談することをおすすめします。

4.インターネットの通信速度

インターネットが繋がっていても、IP電話が使えない場合は、通信速度を確認してみましょう。IP電話は上り下り共に0.1Mbps以上の速度が必要になるため、十分な通信速度が確保できていないと利用できないためです。

インターネットの通信速度は、インターネット回線の速度テストなどで確認できます。

必要な通信速度が出ていない場合は、以下の原因が考えられます。

インターネットの通信速度が遅くなる主な原因は以下の通りです。

原因詳細
複数機器での同時利用・スマートフォン、PC、タブレットなど複数の機器が同時に通信している
・テレビ会議で複数名が同時に参加している
大容量データの通信・大容量ファイルのダウンロード/アップロード
・複数の端末でウェビナーなどを視聴している
通信環境の問題・時間帯による回線の混雑
・ONUやHUBの性能不足や経年劣化

・Wi-Fiの電波干渉

・ケーブルの接触不良や劣化
その他・端末のウイルス感染
・天候不良による一時的な回線品質の低下

原因のうち、大容量データの通信や複数機器での同時利用が原因の場合は、一時的に他の通信を控えることでIP電話の通話品質が改善する可能性があります。

また、通信環境の問題が原因の場合は、機器の交換やケーブルの状態の確認・改善が必要となる場合があります。以下で具体的な解決策を紹介するので確認しておきましょう。

IP電話が繋がらないときの解決策

問題の原因が特定できたら、以下の解決策を試してみましょう。

  • ケーブル類を繋ぎなおす・交換してみる
  • 各機器を再起動する
  • インターネットに接続する端末の数を減らしてみる

上記の方法は、IP電話の不具合の多くを解決できる基本的な方法です。インターネットの接続状況や通信速度、各機器の状態に応じて適切な解決策を選んで実施してください。それぞれの方法について詳しく解説します。

ケーブル類を繋ぎなおす・交換してみる

IP電話が繋がらないときは、ONUやHUB、IP-PBXに接続されているLANケーブルを抜き差ししてみましょう。ケーブル類は、一見しっかりと接続されているように見えても、実際には緩んでいて正常に通信できていない場合があるためです。

特にONUとHUBに接続されているLANケーブルは、社内の通信全体に関わります。不具合があると複数の電話機でIP電話が一斉に繋がらなくなる場合があるため、正しく接続されていることを確認してください。

また、日常的な使用でLANケーブルに曲がりが生じたり、踏んでしまったりすることで断線が起きることもあります。電源コードも同様にケーブルに癖がついている場合や、コネクタやケーブルに破損があれば、劣化している可能性があるため、交換を検討してください。

各機器を再起動する

ケーブル類に問題がなければ、各機器の再起動を試してみましょう。

インターネットの接続に使用している機器は、長期間稼働し続けていることが多く、内部にデータが蓄積されて処理が遅くなることがあります。再起動することで、蓄積されたデータが削除され、通信がスムーズになる可能性があります。

各機器を再起動する手順は以下のとおりです。

  • 1.各機器の電源を切る
  • 2.電源コードを抜く
  • 3.約5分程度そのまま放置する
  • 4.電源コードを接続し、電源を入れる

5分程度放置する理由は、長時間使用による機器の帯電を放電させるためです。この時間を設けることで、再起動後に正常な通信が復活することがあります。

また、再起動をするときは、各機器のホコリやゴミを取り除いておくと、熱暴走による故障を防げます。

なお、再起動で一時的に改善しても頻繁に問題が発生する場合は、機器の買い替えを検討する必要があります。特にPBX(電話交換機)は、国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」で定められた法定耐用年数が6年となっています。

導入から6年以上経過している場合は、正常に動作していたとしても急に不具合がでるおそれがあります。安定した通話品質を確保するためにも、バックアップを取っておくことや、買い替えを検討したほうがよいでしょう。

関連記事:IP電話の料金体系とクラウドPBX連携による業務改善策

インターネットに接続する端末の数を減らしてみる

インターネットの通信速度が遅い場合、接続している端末の数を減らすことで速度が改善し、IP電話が利用できる可能性があります。

複数の端末がインターネットに接続していると、通信回線の帯域(通信容量)を共有することになり、通信速度の低下や不安定さの原因となるためです。

そのため、使っていないパソコンやスマートフォンのWi-Fi接続をオフにすることや、LANケーブルを外すことで、通信状態が改善する可能性があります。

接続する端末を減らすことで通信状態が改善した場合は、オフィス内のデータ通信量に対してインターネット回線の通信量が不足している可能性があります。

そのため、より高速なインターネット回線への切り替えを検討してください。通信速度の速い回線であれば、複数の端末が同時に接続していてもIP電話を安定して利用できます。

サポートセンターに問い合わせる

上記の改善策を試してもIP電話が繋がらない場合は、契約している通信事業者のサポートセンターに問い合わせましょう。サポートセンターでは、環境に合わせた解決策の提案や、必要に応じて現地での設定確認・調整のために技術者の派遣を行ってくれます。

なお、サポートセンターでは最初に基本的な対応(機器の再起動やケーブルの再接続など)を案内される可能性が高いです。そのため、あらかじめ確認を済ませておくことで、より専門的な解決策を提案してもらいやすくなります。

IP電話の通話トラブルを減らすクラウドPBX

IP電話の通話トラブルを根本的に解決するには、クラウドPBXの導入をおすすめします。クラウドPBXとは、PBXの機能をクラウド上で提供するサービスです。

従来のIP-PBXでは、ONU、HUB、PBXなど複数の機器が必要となり、それぞれの機器が故障するリスクを抱えています。また、複数の電話機が同じ機器を共有するため、不具合が発生すると、すべての電話機で通話ができなくなります。

一方、クラウドPBXは、必要な機器が少なく、通話の制御をクラウド上で行うため、機器の故障リスクを大幅に減らすことが可能です。

また、インターネット回線に問題が発生した場合でも、別の回線からクラウドPBXに接続することで通話を継続できます。

そのため、機器の故障や回線トラブルによってIP電話が繋がらないというリスクを最小限に抑えられます。

関連記事:クラウドPBXとIP電話の違いとは?特徴と最適な電話環境の選び方

ONUやHUBを介さずに通話ができる

クラウドPBXでは、スマートフォンやPC、SIP電話機(IP電話専用の電話機)から直接クラウドPBXを介して通話を行います。

例えば、外線を利用する際は、端末からクラウドPBXに接続して通話を行います。内線通話の場合も同様で、クラウドPBXを経由して設定された他の端末と通話をつなぎます。

クラウドPBXはONUやHUBといった社内の通信機器を経由せずに通話ができるため、機器の不具合の影響を受けにくく、安定した通話品質を維持できます。

データがクラウド上で管理されるので復旧が早い

従来のビジネスフォンでは、オフィス内に設置したPBXに顧客情報や取引先の電話番号などの重要なデータを保存しています。そのため、PBXの故障やデータの破損が発生すると、データの復旧に時間がかかったり、最悪の場合、データが復旧できなくなったりするリスクがあります。

また、このようなトラブルを防ぐには、定期的なメンテナンスや機器の入れ替えが必要ですが、高額な費用がかかることから多くの企業では十分な対策ができていないのが現状です。

一方、クラウドPBXでは、全てのデータをクラウド上で管理しており、専門のベンダーが適切なバックアップと保守を行っています。そのため、端末の故障や破損が発生しても、データが消失するリスクは極めて低く、迅速な復旧が可能です。

BCP対策にも有効

従来のIP-PBXを利用している環境では、災害などによる停電が発生するとオフィス内の機器が使用できません。当然、IP電話も繋がらなくなってしまうため、事業継続計画(BCP)の点から大きな課題となります。

一方、クラウドPBXでは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末があれば、オフィスの外からでも固定電話番号で発着信が可能です。災害時の停電や、オフィスに立ち入れない状況でも、顧客や取引先との連絡手段を確保できます。

クラウドPBXは日常的な通話トラブルの解決だけでなく、災害時の事業継続性を高めるBCP対策としても効果的です。

関連記事:おすすめのIP電話アプリ5選!特徴や選び方を徹底比較

クラウドPBXなら安心安全のINNOVERA

クラウドPBXへの移行を検討する企業様におすすめしたいのが「INNOVERA(イノベラ)」です。

INNOVERAは、現場で実際に使用する人の目線に立って作られたクラウドPBXです。忙しい業務の中でも正確な操作ができるように、シンプルで直感的なデザインを採用し、管理画面もわかりやすく設計されています。そのため、操作に不慣れな段階であってもマニュアルを読まずに操作や設定が可能です。

システムは、クラウド上で常に最新の環境を維持するため、不具合によるトラブルを防止できます。また、必要な機能が標準で揃っているため、追加の機器が不要で故障リスクを低減できます。

社内機器に依存しない仕組みのため、IP電話が繋がらなくなるリスクも大幅に削減できます。

INNOVERAでは無料トライアルを利用できるので、実際の業務での使用感を確認してから導入を決められます。そのため、導入後のミスマッチやトラブルを未然に防ぐことが可能です。

トラブル対応は窓口一つで完結

従来のビジネスフォンにおける課題の一つが、トラブル発生時の問い合わせ窓口の多さです。

インターネット回線、IP電話、PBX、電話機など、機器やサービスごとに問い合わせ先が異なるため、原因の特定や解決までに多くの時間がかかっていました。また、各窓口では自社製品の対応しかできず、他社製品との互換性の問題については、十分な回答が得られないこともあります。

INNOVERAでは、これらの課題を解決するため、必要なサービスをワンストップで提供しています。

  • クラウドPBX「INNOVERA」
  • IP電話サービス「IP-Line」
  • 光回線サービス「INNOVERA 光」
  • SIP電話機「Yealink」

電話システムに関するすべての問い合わせに対して、当社(株式会社プロディライト)の窓口一つで対応が完結します。そのため、サービス間の連携や互換性の問題も含めて、迅速な原因特定と問題解決が可能です。

保守・更新作業は全ておまかせ

従来のビジネスフォンでは、システムの保守や更新作業を定期的に行う必要があり、その手間が大きな課題となっていました。

作業を怠ると、通話品質の低下やセキュリティリスクの増大、さらには突然の通話不能など、業務に重大な支障をきたすおそれがあります。

また、保守作業には専門知識が必要なため、社内に担当者を置くか、その都度業者に依頼する必要がありました。

INNOVERAでは、保守・更新作業をすべてクラウド上で自動的に実施します。システムやセキュリティのアップデート、設定のバックアップなど、電話システムの維持に必要な作業を当社が一括して管理します。

お客様側での専門的な知識や作業は一切不要になるため、システム管理の手間を省き、本来の業務に集中できる環境を実現します。

充実の機能で電話業務を効率化

INNOVERAは、ビジネスに欠かせない機能を標準搭載しています。そのため、導入後すぐに柔軟な働き方への対応や顧客対応の向上につなげられます。

INNOVERA標準機能

全通話自動録音全ての通話を自動で録音。
電話履歴全ての電話履歴を記録し、録音ファイルと合わせて確認可能。
クラウド電話帳 社内で共通の電話帳を利用可能。
発着信許可どの端末がどの番号で発着信を行うかを自由に設定・変更も可能。
短縮ダイヤルよく発信する番号を、3ケタの短縮番号に設定可能。
ガイダンス設定営業時間外のガイダンスを自由に設定可能。
段階着信着信デバイスを最大3段階で順番に鳴動。
着信拒否特定の番号や非通知からの着信を拒否。
ピックアップ他の端末への着信を、手元の端末で受話することが可能。
自動応答設定した曜日や時間帯にかかってきた着信に対し自動音声で対応。
無条件転送設定した曜日や時間帯にかかってきた全ての着信をあらかじめ指定した番号へ転送。
保留音変更電話番号ごとに保留音を自由に変更可能。
着信鳴り分け外線毎、内線の着信⾳を変更。
マルチキャスト構内スピーカーなど、所属内線に対して⼀⻫に発信。
ホットデスクデバイスの操作で同じ内線番号を別のデバイスで使⽤可能。
DID発信元がガイダンスの後に内線番号を⼊⼒すると担当者に直接電話可能。
架電禁⽌特定の電話番号への発信を禁⽌。
サブ管理者表示・操作できる設定を制限したログイン権限を、新たに発行可能。
プレゼンスアプリ上で応答可否の確認・設定が可能。
留守電留守電メッセージを録音。メールやチャットに通知可能。

例えば、全通話自動録音では、外線・内線問わず全ての通話を容量無制限で録音でき、音声データはクラウド上で一元管理されます。通話内容は、設定された端末からいつでも確認できます。

 

また、ウェブ電話帳では顧客や取引先の電話番号がクラウド上で共有されるため、端末ごとの登録作業が不要になるだけでなく、常に最新の連絡先情報を全社で共有可能です。内線番号も確認できるので、社内の連絡もスムーズに行えます。

その他にも、CRMやSFAなどの業務システムとAPI連携ができるため、電話応対履歴の自動記録や顧客情報の即時表示など、業務フローに合わせたカスタマイズが可能です。

まとめ

IP電話が繋がらなくなったときは、焦らずに正しい手順で原因を特定することが大切です。

復旧する場合も同様に、根本的な原因から対応することで、抜け漏れのない改善が期待できます。ただし、従来のIP電話は多くの機器を利用するため、導入から時間が経過すると不具合が起きやすくなります。

そのため、IP電話の通話トラブルを根本的に解消するには、クラウドPBXへの移行がおすすめです。クラウドPBXを導入することで、機器に依存せずにIP電話が利用できるため、通話トラブルのリスクを大幅に抑えられます。

クラウドPBXへ移行する際は、充実した標準機能と柔軟なカスタマイズ性を備えたINNOVERAをご検討ください。INNOVERAなら、安定した通話品質と効率的な電話業務の実現をワンストップでサポートします。

この機会に、安心安全な電話システムの構築についてご相談ください。

 

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