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クラウドPBXのフリーダイヤルは何ができる?注意点と手順を確認

クラウドPBXのフリーダイヤルは何ができる?注意点と手順を確認

企業の問い合わせ窓口やサポート窓口で広く使われている「フリーダイヤル(着信課金番号サービス)」は、音声通話で発生する通話料を着信側が負担するサービスです。

発信側に通話料がかからず、問い合わせのハードルを下げられるため、従来から多くの企業で利用されてきました。

近年ではフリーダイヤル(着信課金番号サービス)をより柔軟に運用する手段として、クラウドPBXを活用する企業が増えています。

フリーダイヤル(着信課金番号サービス)をクラウドPBXで運用することで、オフィス外や複数拠点でも応対できるようになり、働き方や体制の変化に合わせた柔軟な問い合わせ対応が可能になります。

しかし、フリーダイヤル(着信課金番号サービス)をクラウドPBXで運用するにあたっては、従来の固定電話とは異なる点もあります。

安定した運用を実現するためにも、事前に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

固定電話からクラウドPBXでフリーダイヤルはどう変わる?

フリーダイヤルは、NTTが提供する着信課金番号サービスで、1985年から提供されています。

その歴史の長さや利用実績から認知度も高く、現在でも「フリーダイヤル」という呼び方が、着信課金番号サービスそのものを指す言葉として使われるケースが多いです。

しかし、着信課金番号サービスは、他社でも提供されています。

通信事業者サービス名
NTTコミュニケーションズフリーダイヤル
KDDIフリーコール
ソフトバンクフリーコールスーパー
楽天コミュニケーションズフリーボイス
NTT東日本・NTT西日本フリーアクセス

このように、着信課金番号サービスにはフリーダイヤル以外にも複数の選択肢があります。

クラウドPBXでは、フリーダイヤルに限らず、これらの着信課金番号サービスを組み合わせて利用することが可能です。

そのため、以降の説明では「フリーダイヤル」に限定せず「着信課金番号サービス」全体を前提として、固定電話からクラウドPBXへ移行した場合に何が変わるのかを解説していきます。

関連記事:着信課金番号とは?種類と取得方法について解説

オフィス外でも着信課金番号に応対できる

着信課金番号サービスは、固定電話番号に付帯する形で提供されるサービスです。単体での取得はできません。

そのため、着信課金番号は基本的に、固定電話番号と同じ利用環境で運用されてきました。

固定電話番号をビジネスで利用する場合、一つの電話番号を複数の電話機で共有する必要があるので、従来はビジネスフォンを導入するのが一般的です。

ビジネスフォンは、PBX(構内交換機)と電話機を物理的な電話回線で接続して構築する仕組みのため、電話システム全体がオフィス内で完結します。

このような構成から、固定電話番号はオフィス内で利用するものとなり、そこに付帯する着信課金番号サービスも、同様にオフィス内で運用することが前提です。

一方、クラウドPBXでは、PBXの機能がクラウド上に構築され、インターネット経由で通話を行います。また、スマートフォンやPCなどの端末を電話機として利用できるので、専用の電話機を必要としません。

インターネットに接続できる環境があれば、オフィスにいなくても、固定電話番号や着信課金番号に応対することが可能です。

この仕組みによって、コールセンターやカスタマーセンターを複数拠点に分けて設置する場合でも、ひとつの着信課金番号を全拠点で共有するといった運用が可能になります。

組織変更・人員増減への追従が早い

従来のビジネスフォンで端末を追加・削除する場合、PBXの設定変更や配線工事、電話機の設置・撤去などが必要になります。

組織変更や人員の増減が発生するたびに設定を見直す必要があるため、手間と時間がかかる点が課題でした。

特に、着信課金番号を利用するコールセンターやカスタマーセンターでは、繁忙期・閑散期に応じた増席や、オペレーターの入れ替わりが多く、こうした手間が運用上の大きな負担になりがちです。

一方、クラウドPBXでは、端末の追加や削除をWeb上の管理画面から行えるため、物理的な工事や機器設定を行う必要がありません。また、すべての端末をクラウド上で一元管理できるため、拠点ごとに個別の設定を行う必要がなく、運用負荷を大きく抑えられます。

災害・出社不可時でも電話業務が止まりにくい

従来のビジネスフォンは、電話システムに必要な機器がオフィス内にあるため、災害や停電などでオフィスが使えなくなると、電話自体が利用できなくなるリスクがあります。

コールセンターやカスタマーセンターなどの機能が停止すると、信頼低下や機会損失につながるおそれもあります。非常用電源の確保や別拠点への一時的な転送設定などの対策を講じているケースもありますが、設備や人員がオフィスに依存している以上、長期間にわたって業務を継続することは難しいのが実情です。

一方、クラウドPBXの場合、電話システムはクラウド上に構築されているため、仮にオフィスが利用できない状況になっても、別拠点や在宅オペレーターが同じ着信課金番号に応対するといった運用が可能です。

このように、クラウドPBXによって場所に縛られず着信課金番号の運用を継続できる点は、BCP(事業継続計画)対策の面でも有効になります。

関連記事:クラウドPBXが災害時のBCP対策に最適な5つの理由と導入手順

電話番号や料金体系はクラウドPBXでも変わらない

クラウドPBXは、IP電話と組み合わせて利用するのが一般的です。

そのため、従来の固定電話回線を利用している場合は、IP電話へ乗り換える必要が生じるケースがあります。

固定電話からIP電話へ移行する際には、LNP(番号ポータビリティ)を利用することで、従来の固定電話番号を引き継いだまま運用できます。

着信課金番号は、固定電話番号に付帯するサービスのため、電話番号の引き継ぎができれば、基本的にそのまま使い続けることが可能です。

クラウドPBXを導入したことで、顧客に案内している電話番号の変更や、専用窓口の作り直しは、基本的に必要ありません。

ただし、IP電話サービスによっては、着信課金番号サービスを提供していない場合があるため、注意が必要です。

そのため、クラウドPBXで着信課金番号を利用する場合は、番号の引き継ぎ可否だけでなく、着信課金番号に対応していることも確認しておきましょう。

関連記事:【2025年1月】双方向番号ポータビリティで固定電話番号の扱いはどう変わる?

クラウドPBXで着信課金番号サービスを使うときの注意点

クラウドPBXで着信課金番号サービスを導入する場合、従来の固定電話と同じ感覚で進めてしまうと、思わぬ制約や運用上の課題に直面することもあります。

安定した問い合わせ対応を継続するためにも、クラウドPBXで着信課金番号サービスを利用する際の注意点を確認しておきましょう。

通話品質がインターネット回線の影響を受けやすい

クラウドPBXは、インターネット回線を使って音声通話を行います。

そのため、従来の固定電話と比べると、利用する回線の品質や通信環境の影響を受けやすいという特徴があります。

例えば、Wi-Fi環境でクラウドPBXに接続して音声通話を行う場合、電波の受信状況や他の通信機器の影響によって、音声が途切れたり、遅延が発生したりすることがあります。

着信課金番号は、通話品質の印象がそのまま企業の評価に直結します。小さな音質低下でも、聞き返しが増えたり、応対品質の低下につながったりするため注意が必要です。

安定した通話品質を確保するには、帯域保証型インターネット回線の導入や有線接続を利用するといった方法があります。

また、在宅オペレーターを含めて運用する場合は、回線速度やルーターの性能、他の業務通信との兼ね合いなども事前に確認しておくことで安定した運営につながります。

着信課金番号サービスの対応におけるセキュリティ対策

クラウドPBXで着信課金番号サービスを利用する場合、利用環境によるセキュリティリスクには注意が必要です。

例えば、オペレーターが自宅のPCを使って電話業務を行う場合、インターネット回線や端末のセキュリティ設定が不十分だと、通信内容の盗聴や不正アクセスが起きるおそれがあります。

着信課金番号を使った問い合わせ対応では、以下のような個人情報や業務上の重要情報を扱うケースが多く、漏えいした場合、企業の信用低下や法的リスクにつながるおそれがあります。

  • 顧客の氏名や連絡先
  • 契約内容や利用状況
  • 注文履歴や問い合わせ履歴
  • 会員番号・顧客番号などの識別情報
  • 支払い方法に関する情報(口座種別・請求状況など)
  • サポート対応の通話内容・録音データ

そのため、クラウドPBXで着信課金番号サービスを運用する際は、通信の暗号化やアクセス制限、端末の認証設定など、基本的なセキュリティ対策を整えておくことが欠かせません。

クラウドPBXで着信課金番号サービスを運用する手順

クラウドPBXで着信課金番号サービスを運用する場合は、以下の手順で進めていくのが一般的です。

  • 1.着信課金番号サービスの利用状況と課題の整理
  • 2.着信課金番号サービスに対応したクラウドPBXの選定
  • 3.既存番号の引き継ぎ可否や新規取得の確認
  • 4.着信課金番号サービスの設定・テストを行い運用を開始

事前確認が不十分なまま進めてしまうと、想定どおりに運用できないケースもあります。特にコールセンターの運営では、着信や通話品質が業務に直結するため、各手順での確認漏れがないよう注意しながら進めましょう。

1.着信課金番号サービスの利用状況と課題の整理

クラウドPBXで着信課金番号サービスを運用するにあたって、まず必要となるのが現在の運用状況と、電話業務上の課題の整理です。

具体的には、以下のような点を確認します。

  • 利用している着信課金番号(0120/0800)
  • 契約している着信課金番号サービスの提供事業者
  • 着信先の拠点や部署、対応人数
  • 繁忙時間帯や対応が滞りやすい時間帯

事前に利用状況と課題を整理しておくことで、クラウドPBX導入後の運用設計がスムーズになり、移行後のトラブルを防ぎやすくなります。

2.着信課金番号サービスに対応したクラウドPBXの選定

次に、着信課金番号サービスに対応したクラウドPBXの選定です。

クラウドPBXと一口にいっても、すべてのサービスが着信課金番号に対応しているわけではありません。

特に確認しておきたいポイントは以下の通りです。

  • 既存、または導入予定の着信課金番号サービスに対応しているか
  • IP電話と組み合わせた際に、着信課金番号が利用できるか
  • 複数拠点・在宅オペレーターでの着信振り分けが可能か

コールセンターやカスタマーセンターでの利用は、着信制御や拠点分散、管理画面の操作性なども含めて検討することが重要です。

3.既存番号の引き継ぎ可否や新規取得の確認

クラウドPBXへの移行にあたっては、既存の固定電話番号や着信課金番号の引き継ぎができることを確認します。

固定電話からIP電話へ移行する場合、LNP(番号ポータビリティ)を利用すれば、従来の固定電話番号を継続利用できるケースが一般的です。

ただし、番号の種類や契約状況によっては、引き継ぎに制限がある場合もあります。

また、新たに着信課金番号を取得する場合は、0120と0800のどちらを選ぶのか、取得までの期間なども確認しておくと安心です。

4.着信課金番号サービスの設定・テストを行い運用を開始

着信課金番号の引き継ぎや取得の確定後は、クラウドPBX上で設定を行います。

着信先の振り分けルールやオペレーターの端末設定を行い、実際に着信テストを実施して、問題なく通話できるかを確認します。

特にコールセンターでは、通話品質や着信の振り分けが業務に直結するため、本番切り替え前に十分なテストを行うことが重要です。

テストが完了すれば、既存の固定電話環境からクラウドPBXへ切り替え、着信課金番号の運用を開始します。

固定電話・着信課金番号サービスの切り替えはIP-Lineでまとめて対応

IP-Lineは、当社(株式会社プロディライト)が提供するIP電話サービスです。

「90秒課金」という独自の通話料体系を採用しており、無駄な通話コストの削減が期待できます。

また、全国34局の市外局番に対応しており、LNP(番号ポータビリティ)を利用することで、既存の固定電話番号を引き継いだままクラウド環境へ移行することが可能です。

着信課金番号サービスを利用する場合は、オプションの「Free-ProLine」を組み合わせることで、0120/0800といった着信課金番号の新規取得や既存番号の引き継ぎにも対応できます。

これにより、固定電話番号と着信課金番号の両方を、IP電話環境へまとめて移行することが可能です。

プロディライトオリジナルの電話回線「IP-Line」

電話回線とクラウドPBXを一体で設計できる安心構成

当社ではクラウドPBX「INNOVERA(イノベラ)」も提供しています。

INNOVERAは、従来のビジネスフォンで利用していた電話機やPBXと同じ機能をスマホやPCで実現するクラウドPBXです。

場所を問わず固定電話番号・着信課金番号での発着信や端末同士の内線通話が可能になり、在宅勤務や拠点分散といった柔軟な働き方をサポートします。

また、INNOVERAは標準で全通話自動録音機能や留守電、自動転送機能といった電話業務の効率化につながる豊富な機能を搭載しています。

操作画面は直感的でわかりやすく、管理者だけでなくオペレーター自身でも発着信履歴や内線設定を確認・操作できるため、導入後の負荷軽減につながります。

IP-LineとINNOVERAの両サービスは、設計段階から連携を前提としているため、高い互換性があり、着信制御や内線設定、拠点振り分けといった運用設計をスムーズに行えます。

また、万が一通話トラブルや接続不具合が発生した場合でも、問い合わせ先を分ける必要がありません。導入時の構成設計から運用中のトラブル対応までまとめて対応できるため、電話業務にかかる管理負担を大きく軽減できます。

クラウドPBXの決定版「INNOVERA」

INNOVERA(イノベラ)の導入事例

オルディ株式会社(ORDiY)は、家庭用ごみ袋などを取り扱う企業です。テレワークや業務効率化を進める中、事務所の固定電話環境が課題となっていました。

INNOVERAの導入目的

  • 事務所電話もテレワークが可能な体制に整えたい
  • 名古屋の事務所移転や本社フリーアドレス制移行に備えたい

同社では、名古屋事務所の移転やフリーアドレス制への移行を見据え、電話業務を場所に縛られず運用できる仕組みとして、クラウドPBX「INNOVERA」を導入しました。

INNOVERA導入後の効果

  • テレワーク時でも事務所電話に出たり、事務所電話番号から発信できるようになった
  • 引越や席替え時の電話機手配の工数がなくなった

INNOVERA導入後は、電話業務が特定の場所や人に依存しない形へと変わり、業務効率と運用の柔軟性の両立が実現されています。

また、特に便利だと感じた点のひとつが、着信の振り分けを柔軟に制御できる点でした。同社では、着信課金番号にかかってきた電話を「段階着信」で受ける設定を行っています。

具体的には、最初の10秒間は品質保証担当のアカウントのみを鳴動させ、10秒経過後に事務方全員へ着信を広げるという運用です。

これにより、「品質保証担当者が優先的に対応しつつ、対応が難しい場合は他のメンバーがフォローする」という体制を無理なく実現できるようになりました。

さらに、全通話自動録音機能により、通話内容が記録されることで、不要な長時間の内線通話が自然と減り、電話利用に対する意識の改善にもつながっています。

オルディ株式会社

INNOVERAの導入事例はこちら

 

まとめ

着信課金番号サービスは、クラウドPBXと組み合わせることで、オフィスに縛られない問い合わせ対応や柔軟な体制を実現できます。

一方で、クラウドPBXで着信課金番号を運用する際にIP電話を利用する場合は、通話品質やセキュリティ、サービス対応範囲など、事前に確認すべきポイントも少なくありません。

そのため、安定した運用を実現するには、現在の利用状況や課題を整理したうえで、自社に適したクラウドPBXと回線サービスを選定し、段階的に移行を進めることが重要になります。

クラウドPBXで着信課金番号の運用を検討している場合は、IP電話サービス「IP-Line」とクラウドPBX「INNOVERA」の組み合わせをご検討ください。

導入設計から運用後のサポートまでをワンストップで任せられるため、移行時の負担や運用リスクを抑えながら、着信課金番号を含む電話環境をスムーズにクラウド化できます。

着信課金番号のクラウド化について詳しく知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。

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