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電話のBCP対策はこうする!災害・出社制限でも止まらない体制づくり

電話のBCP対策はこうする!災害・出社制限でも止まらない体制づくり

BCP(事業継続計画)は、地震や台風、出社制限などの非常時であっても、業務を継続するための取り組みです。

国もBCPの推進を強めており、保育施設では2023年4月からBCP策定と実施の努力義務が適用されました。介護・福祉分野においては、2024年4月から全施設で義務化されています。

一般企業では、まだ法的な義務はありません。ただし、多くの企業で重要性は強く認識されており、業務を守るために欠かせない取り組みとなりつつあります。

BCPは、単に「業務を止めない」ことを目的とするのではなく、どの業務を優先し、どの水準で継続・復旧させるのかを定めておく必要があります。

中でも電話業務は、物理的な機器やオフィス環境に依存しやすく、中断すると企業への影響が大きい領域です。そのため、BCPにおいて優先度の高い対策項目として位置づけられています。

事業継続に欠かせない電話対応を守るためにも、電話のBCP対策として何を準備すべきか整理しておきましょう。

BCP対策なしの電話運用で起きる3つのリスク

企業の電話システムが、オフィス内で完結する従来のビジネスフォンで運用されている場合、災害や出社制限が起きると、次のような問題が生じやすくなります。

  • 災害・停電の発生で代表番号がつながらない
  • 出社制限や交通麻痺で電話対応できる人がいない
  • 重要なデータの破損・消失

上記により電話業務が止まると、顧客や取引先からの問い合わせに応じられないだけでなく、信用低下につながることがあります。

企業にとって大きな損失になりかねないため、BCP対策なしの電話運用で起こるリスクについて確認しておきましょう。

災害・停電の発生で代表番号がつながらない

従来のビジネスフォンは、PBXや電話機、配線機器をすべてオフィス内に設置して運用する仕組みです。

建物と電源があって初めて機能するため、停電や災害でオフィスが使えなくなると、電話業務もほぼ同時に停止する可能性が高くなります。また、災害時に建物へ入れない間は復旧作業が行えず、業務の再開を遅らせる結果になりかねません。

さらに、代表番号が使えない状況が続くと、企業としての「正式な受付窓口」が機能せず、問い合わせや情報が部署ごとに分散してしまいます。

その結果、BCPで想定していた対応フローが成立せず、初動判断や連携に支障をきたす場合があります。

このように、ビジネスフォンの物理機器に依存した電話環境は、企業にとって「リスクの集中しやすい領域」になりかねません。

出社制限や交通麻痺で電話対応できる人がいない

日本では、台風・豪雨・大雪といった気象災害によって交通機関が停止し、従業員が出社できないケースが想定されます。

従来のビジネスフォンは、オフィスにいる担当者が受電や取次を行うことを前提に設計されています。そのため、出社できる従業員数が少ない、又は全員が出社できない場合、代表窓口やコールセンター業務が機能せず、一時的に完全停止してしまうこともあります。

このように、出社している人がいないと電話応対ができない従来の運用体制は、出社制限下ではBCPの観点でも大きなリスクを抱えることになります。

重要なデータの破損・消失

従来型のビジネスフォンでは、発着信の履歴や顧客の連絡先、通話録音といった重要なデータが、社内に設置したPBXサーバー上に保存されています。

そのため、停電や機器故障が発生すると、それらのデータが失われる可能性があります。

万が一、クレーム対応や契約に関わる重要な通話データが消失した場合、事実確認ができず、企業にとって大きな損失につながる場合があります。

また、データを社内の機器で管理する仕組みでは、バックアップの実施や管理が担当者に依存しやすく、適切に保存されていないと復旧に時間がかかるという課題もあります。

トラブル発生時ほど迅速な復旧が求められますが、体制が整っていないと復元作業が進まず、業務再開の遅れにつながります。

電話業務のBCP対策にクラウドPBXが選ばれる4つの理由

電話業務のBCP対策として、近年多くの企業から注目されているのが、クラウドPBXです。

クラウドPBXは、PBXの機能をクラウド上で提供するサービスです。従来のビジネスフォンのようにPBXをオフィス内に設置する必要がなく、インターネット経由で発着信・内線・転送・録音などの電話機能を利用できます。

クラウドPBXを導入することで、企業の電話を以下のように運用できるため、BCP対策の手段として高く評価されています。

  • 特定の電話機に依存しない柔軟な運用を実現
  • どこからでも応答可能な電話環境を構築
  • IVRによる自動応答で最低限の案内・受付を継続
  • クラウド上で重要なデータを管理して破損・消失のリスクを防ぐ

上記の運用方法が、BCP対策としてどのように機能するのかを解説します。

特定の電話機に依存しない柔軟な運用を実現

多くのクラウドPBXは、スマートフォン・PC・SIP電話(IP電話専用電話機)など多様な端末から代表番号を使った受発信が可能です。

そのため、従来のビジネスフォンのように「特定の電話機」「特定の座席」に依存しません。物理的な端末に障害が発生しても、別の端末へ切り替えるだけで受電体制を維持できるので、「端末故障=代表番号が止まる」というリスクを大幅に軽減できます。

また、オフィスのレイアウト変更・席替え・拠点移動といった環境変化にも工事不要で対応でき、非常時の拠点切り替えが容易になります。

これにより、従来のビジネスフォンが抱えていた弱点を解消し、緊急時でも電話窓口を継続しやすい体制を構築できます。

どこからでも応答可能な電話環境を構築

クラウドPBXは、設定した端末がインターネットにつながっていれば、場所に関係なく代表番号を利用できます。

例えば、災害や停電などによってオフィスの電話が利用できない場合でも、在宅勤務中のスタッフや拠点の従業員、外出先の営業担当がそのまま代表番号の着信に応答できます。

このように、オフィス外の従業員も同じ代表番号で受発信ができるため、従来のビジネスフォンで課題となっていた 「オフィスに設置された電話機でしか応対できない」 という制約を解消できます。

また、クラウドPBXの多くは、VPNや特別な専用回線を用意する必要もなく、インターネット環境さえあれば即座に受電体制を構築できます。複数拠点に着信を分散させることで、非常時でも安定した電話応対を維持できるため、BCP対策として有効です。

関連記事:クラウドPBXが災害時のBCP対策に最適な5つの理由と導入手順

IVRによる自動応答で最低限の案内・受付を継続

クラウドPBXでは、従来のビジネスフォンと同じようにIVR(自動音声応答システム)を利用できます。

音声ガイダンスによって問い合わせ内容に応じた振り分けを自動化できるため、災害や出社制限などで電話応対ができない状況でも、最低限の案内・受付を止めずに継続できます。

また、IVRで一次受付を自動化することで、着信が集中するのを防ぎ、折り返し遅延や処理負荷の増大を抑制する効果があります。

非常時には、取引先や顧客から 「現在の状況はどうなっているのか」「担当者と連絡を取りたい」 といった問い合わせが集中することがあります。

その際も、IVRであれば必要な案内を自動で行えるため、「電話がつながらない」というストレスを大幅に減らせます。

関連記事:クラウドPBXのIVRは何ができる?種類とビジネスフォンとの違い

クラウド上で重要なデータを管理して破損・消失のリスクを防ぐ

多くのクラウドPBXでは、通話録音や端末ごとの発着信履歴といったデータをクラウド上に保存します。

従来のビジネスフォンのように、PBXや録音機器をオフィス内に設置して管理する必要がないため、機器の故障や停電によってデータが失われるリスクを大幅に軽減できます。

また、クラウド上のデータは管理画面からすぐに参照でき、災害時にオフィスへ立ち入れない状況でも、オフィス外から必要な情報を確認できます。

バックアップも自動で行われるため、担当者が手動で保存作業を行ったり、バックアップ漏れを心配したりする必要がありません。

特に非常時には、顧客との通話内容、連絡のタイムスタンプ、折り返し状況など、トラブル対応の根拠となる「証跡」 が重要になります。

クラウドPBXであれば、必要な記録を残せるため、BCP対策として大きなメリットがあります。

自社の電話業務に適したBCP対策の進め方

クラウドPBXは、サービスによって機能や管理方法、運用コストなどが大きく異なります。

そのため、電話業務のBCP対策としてクラウドPBXを導入する場合、自社の業務フローやリスクに合ったサービスを選ぶ必要があります。

自社の電話業務に適したサービスを選定するためにも、どのような手順で導入を進めるべきか確認しておきましょう。

現状の電話体制とリスクポイントの洗い出し

電話業務のBCP対策では、非常時でも通常時の運用にできるだけ近い状態を維持することが求められます。

そのためには、現状の電話業務について、取得している電話番号がどこに着信し、誰が対応し、どのように取次ぎ・記録を行っているかを分解することで、非常時に業務が停滞しやすいポイントが明確になります。

例えば、クレーム対応やトラブル対応の一次受付を、経験のある数名の担当者だけで担っているケースは少なくありません。こうした運用では、担当者が出社できないだけで受付窓口が機能せず、全社的に対応が滞ってしまうリスクがあります。

また、通話内容の録音データや着信履歴がオフィス内のPBXにしか保存されていない場合、停電や機器故障が発生すると確認できなくなります。

クレーム対応や事故対応で必要となる証跡が失われるため、事実確認ができず、企業としてのリスクが大きくなります。

こうした棚卸しを行うことで、自社の電話運用の弱点が明確になり、どこに対策を施すべきか判断しやすくなります。

災害時に維持すべき電話業務の優先順位づけ

厚生労働省「業務継続計画(BCP)策定手順と見直しのポイント」では、BCPにおける重要業務を「停止してはならない業務」「短期間なら停止可能な業務」などに区分することが推奨されています。

電話業務も同様に、災害時にどの業務をどの水準で維持すべきかを明確にしておく必要があります。

災害時に維持すべき電話業務の優先順位(例)

区分内容
必ず維持すべき業務・代表番号での一次受付
・障害・緊急連絡の窓口
・既存顧客へのサポート対応
時間をずらしてもよい業務・一般的な問い合わせ
・営業部への取次ぎ
後回しにできる業務・非緊急の折り返し連絡
・社内向けの電話連絡

上記の優先順位を事前に決めておくと、災害時に「どの業務を縮小し、どれは最低限維持するのか」が判断しやすくなり、限られた人員や通信環境でも効率的に電話業務を運用できます。

平時から機能する受電体制の構築

BCPでは「平時から対策を組み込み、日常的に回る仕組みを作ること」が重要とされています。

電話業務においても、普段から使える体制=非常時にもそのまま使えるように設計することが不可欠です。

  • 複数拠点・在宅メンバーで代表番号を受けられる仕組みを整える
  • IVRで一次受付を自動化し、非常時の負荷を平準化する
  • 録音・着信履歴・内線ログをクラウドで一元管理する
  • 不在時・出社制限時を想定した着信ルール(委任・振り分け)を設定する

上記のように「平時の運用」と「非常時の運用」差が少ないような設計にすれば、災害が発生してもスムーズに移行でき、復旧までの混乱も防ぐことができます。

定期的な訓練と運用テストによる見直し・改善

BCPは、策定した後に訓練を行い、そこで見つかった課題を反映して計画を継続的に改善していくことが重要とされています。

災害時の状況や組織の体制、利用しているシステムは時間とともに変化する可能性が高く、机上で作った計画のままだと実際には機能しない場合があるためです。

訓練を通じて運用上のズレや弱点を把握し、実態に合わせて計画を更新することで、非常時でも機能するBCPに近づけられます。

電話業務も例外ではありません。

例えば、クラウドPBXにより、在宅勤務中の従業員が代表番号を問題なく受けられるかテストしてみると、端末設定の不備や、通信環境の影響で着信できないケースが見つかることがあります。

また、別拠点への着信切り替えを試した際、手順書通りに動かしても想定より時間がかかったり、担当者が操作方法を正しく理解していなかったりする場合もあります。

テストを行うことで、「想定外のボトルネック」や「担当者間の認識のズレ」が明らかになります。その結果を踏まえて計画を修正・更新していくことで、電話業務のBCP対策はより実効性のある仕組みになります。

INNOVERA(イノベラ)で「電話が止まらない会社」を実現

当社(株式会社プロディライト)が提供するINNOVERA(イノベラ)は、スマートフォン・PC・SIP電話から会社の代表番号で発着信できるクラウドPBXです。

PBXをオフィスに置く必要がなく、インターネット環境さえあればどこからでも同じ内線・代表番号を利用できる柔軟な電話システムを構築できます。

災害や出社制限が発生した場合でも、在宅勤務中のスタッフや別拠点の担当者がそのまま応答できるため「オフィスが使えない=電話が止まる」という状況を回避できます。

BCP対策に有効なIVRや全通話自動録音が利用でき、データや通話ログはすべてクラウドに保存されるため、機器故障や停電によるデータ消失リスクを減らせます。

また、IVRでは、自動応答、着信先などの制御がすべてWeb上の管理画面で設定でき、非常時でもスムーズな受付体制を維持できます。

物理機器に依存しないINNOVERAは、災害時の運用継続性を確保しやすいため、電話業務のBCP対策として信頼できる選択肢です。

INNOVERA(イノベラ)の導入事例

I-ne(アイエヌイー)社は、「BOTANIST」「SALONIA」などの人気ブランドを展開する美容・ヘルスケアのメーカーです。

同社では事業成長に伴い組織や拠点の拡大が進み、オフィスのレイアウト変更や席移動も頻繁に行われていました。しかし、既存のビジネスフォンは物理機器や配線に依存しており、環境変化に柔軟に対応できない点が課題となっていました。

INNOVERAの導入目的

  • オンプレミスの場合、内線の設定や調整が社内でできないことに不便さを感じていた。
  • 組織変更のたびに電話業者に依頼するため、工数もコストも負担が大きかった。
  • 電話の主装置のためだけにサーバーラック1台分のスペースが必要だった。

物理機器中心の電話環境を見直すため、同社はスマートフォンやPCから代表番号を受発信できるクラウドPBXへの移行を検討。レイアウト変更や組織改編が多い環境でも、社内で柔軟に設定変更できる点が評価され、INNOVERAの導入が決定されました。

INNOVERA導入後の効果

  • 物理装置の老朽化や移転時の電話番号の変更という課題から解放された。
  • 組織変更に対し社内でクイックに対応できるようになった。
  • 設備の省スペース化が叶い、LANケーブルなども不要になってコストも削減できた。

INNOVERA導入後は、オフィスレイアウトの変更があっても工事不要でそのまま運用できるようになり、電話環境の柔軟性が大幅に向上しました。また、スマホ内線化によって在宅勤務や外出先でも代表番号へ応対できるようになり、「オフィスにいないと電話が取れない」という従来の制約が解消されています。

さらに、通話録音や発着信履歴がクラウドで一元管理されるため、情報共有がスムーズになり、対応履歴の確認も容易になりました。BCPの観点でも、非常時に電話窓口が止まりにくい体制が整備され、業務継続性の向上につながっています。

INNOVERAの導入事例はこちら

まとめ

災害や停電、交通機関の麻痺による出社制限などは、いつ起こるかわかりません。

従来型のビジネスフォンのままでは、建物が使えなくなった瞬間に代表番号での応対が停止し、顧客対応や社内連携に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

そのため、想定外の事態でも慌てないよう、早い段階でBCP対策を講じておくことが求められます。

電話業務のBCP対策には、クラウドPBX「INNOVERA(イノベラ)」が有効な手段の一つです。

INNOVERAは、代表番号をスマートフォン・PCへ分散できるため、オフィスが使えない状況でも電話窓口を継続できます。

また、IVR、自動録音、受発信履歴のクラウド管理など、非常時の混乱を最小限に抑えるための機能を利用できるので、災害時や出社制限が発生した際にも「電話がつながらない」という事態を防ぎ、事業継続性を高いレベルで維持できます。

複数拠点や在宅勤務を含めた柔軟な受電体制を構築したい企業様、BCP強化のために電話環境を見直したい企業様は、ぜひこの機会にご相談ください。

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