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営業電話対策で職場環境を改善!迷惑電話による悪影響と4つの対処法
営業電話対策で職場環境を改善!迷惑電話による悪影響と4つの対処法
企業の生産性向上には、従業員が業務に集中できる環境づくりが不可欠です。しかし、実際の職場環境では、集中を妨げる要因が数多く存在します。
その中でも代表的なのが、営業電話です。
営業電話は、現在でも多くの企業がマーケティング手法として積極的に活用しています。そのため、オフィスによっては毎日のように営業電話がかかってくるというケースも少なくありません。
営業電話には、新たなビジネス機会の発見や有益な情報収集といった側面もあります。一方で、業務時間の中断や従業員の集中力低下を招き、結果として企業全体の生産性低下につながるリスクもあるため、営業電話に対する適切な対策を講じることが大切です。
ここでは、営業電話が企業に与える影響から、実務的な対策を解説します。
営業電話が業務にもたらす悪影響とリスク
営業電話の主な目的は、アポイントの獲得です。
そのため、間違い電話とは違い、一度断っても諦めずに何度も連絡してくる傾向があります。複数の企業から営業電話を受ければ、それぞれが何度も電話をかけてくることになり、大きな負担となりかねません。
人材不足が深刻化する現代において、多くの企業がギリギリの人数で業務を回しているのが現状です。限られた人的リソースを最大限に活用するには、営業電話による影響を正しく理解し、適切な対策を講じることが必要となっています。
業務時間のロスと労働力の浪費
営業電話は多くの場合、アポイント獲得を狙い、受け手が電話を切りにくい状況に持ち込もうとします。
必要性がないことを伝えてすぐに切ろうとしても「資料のご案内だけでも」「3分だけお時間をください」といった巧妙な話術により、結局は要件を最後まで聞いてしまったという経験を持つ人も多いと思います。
しかし、1本の営業電話に3分かかった場合、1日に5本の営業電話に応対すれば15分の業務時間が奪われることになります。これが週5日続けば週75分、月換算では約5時間もの時間が営業電話の応対に費やされる計算です。
この時間を本来の業務に充てた場合、重要な資料作成、顧客対応、戦略的な企画立案など、企業の成長に直結する業務を進められたかもしれません。
つまり、営業電話への対応は単なる時間の消費ではなく、企業の生産性向上や競争力強化に本来使われるべき労働力の浪費といえるのです。
業務中断による従業員の集中力低下とストレス増加
日々かかってくる営業電話は、従業員の集中力に深刻な影響を与えています。
作業に集中している最中に電話が鳴ると、その作業を一時中断せざるを得ません。一度切れた集中力は回復するまでに23分程度かかるとも言われており、仮に3分間の営業電話対応であっても、実質的には25分以上の生産性低下を招くことになります。
営業電話による業務中断が日に何度も起これば、従業員は常に集中力が分散された状態で業務を行うことになり、本来のパフォーマンスを発揮することができません。
また、頻繁な中断により思考の流れが途切れることで、ミスの発生率も高くなり、品質の低下も懸念されます。深刻なのは、こうした状況が従業員の精神的なストレスを増大させることです。
せっかく集中して取り組んでいた作業を何度も中断されることで、ストレスが蓄積し、職場全体の雰囲気や働きがいにも悪影響を及ぼす可能性があります。
このように、営業電話による業務中断は、単なる時間の問題を超えて、従業員の働く環境そのものを悪化させる要因となっているのです。
営業電話を装った個人情報や企業機密の聞き出し
営業電話をかけてきた企業は、電話をかけた時間、担当者の氏名、役職などの細かなデータを社内で記録し、次回以降の営業活動に利用するケースが多く見られます。
そのため、今回のアポイント獲得に失敗したとしても次回につなげるために、何気ない会話の中から企業に関する情報を聞き出そうとします。
例えば、以下のような質問を受けた場合は注意が必要です。
「社内の〇〇関係をご担当されている方のお名前を教えていただけますか?」
「その方の役職は?」
「何課の方ですか?」
「その方は普段、どちらにご出勤されますか?」
担当者の名前などの情報が漏れた場合、次回以降は担当者宛てに直接営業電話がかかってくる可能性が高くなります。担当者は営業電話対応に追われることになり、生産性の低下を招いてしまいます。
それ以外にも、営業電話での質問にうかつに答えてしまうと、部署構成、売上規模、取引先情報といった企業内の重要な情報が漏れてしまうおそれがあります。
営業電話では、どの質問から重要な情報が漏れるかわからないため、できる限り応対しないような対策を講じることが大切です。
関連記事:営業電話の上手な断り方を解説!心構えと素早く切り上げるコツ
重要な電話を見逃すリスク
多くの企業では複数の電話回線を導入していますが、電話応対が可能な人員には限りがあります。
そのため、業務に関係のない営業電話への応対が増えると、待ち呼や受電漏れによって新規顧客や既存取引先からの重要な着信を逃す原因にもなります。
例えば、顧客から着信があった際、担当者が営業電話に応対していると「申し訳ございません。あいにく〇〇は他の電話の対応中でございます。終わり次第、ご連絡いたしましょうか」といった対応を取らざるを得ません。
急ぎの案件や新規顧客からの問い合わせでは、電話がつながらないことで競合他社に連絡を取ってしまう可能性があります。
また、着信履歴が残っていても、折り返し電話で先方がすぐに出てくれるとは限りません。
折り返しの待ち時間が発生したり、こちらが他の電話に対応している時に再度相手から電話がかかってくるなど、タイミングが合わずに多くの時間を無駄にしてしまう場合もあります。
営業電話によって電話がつながりにくい状態が続けば、顧客満足度が低下し、結果として顧客離れにつながる可能性もあるのです。
このように、営業電話への対応は単なるコストではなく、重要なビジネス機会を奪う深刻なリスクとして認識する必要があります。
関連記事:オフィスの電話対応を減らすには?5つの具体的な解決策を紹介
営業電話の負担を減らす4つの対策
営業電話による企業の負担を減らすには、自社の状況に合った適切な対策を講じることが重要です。
ここでは、営業電話の対策に有効な4つの方法を紹介します。
着信拒否設定で迷惑電話をブロック
着信拒否と聞くと「特定の電話番号を完全にブロックする」というイメージを持たれがちですが、実際には様々なアプローチが存在します。
対策方法 | 対象範囲 | 登録可能件数 |
---|---|---|
基本的な着信拒否 | 特定番号のみ | 数十件〜数百件 |
NTT迷惑電話おことわりサービス | 特定番号のみ | 最大30件 |
パターン拒否 | 番号パターン一括 | システムによって異なる |
非通知・発信元種別拒否 | 非通知、公衆電話等 | 種別ごとに設定 |
ホワイトリスト方式 | 登録外の全番号 | システムによって異なる |
特に営業電話の対策においては、単一の電話番号を拒否するだけでは不十分で、複数番号の使い分けや頻繁に行われる電話番号の変更に対応する必要があります。
そのため、番号パターンによる一括拒否や、ホワイトリスト以外の電話番号からの着信を拒否するなど、より包括的な対策が求められます。
社内ルールの整備と応対マニュアルの作成
営業電話をかけてくる企業は、いくつもの電話番号を持っており、一度断られても番号を変えて再度電話をかけてくるため、対策は簡単ではありません。
この問題を解決するには、社内で統一した応対ルールとマニュアルの作成が不可欠です。
効果的なマニュアルには、営業電話の判断基準と具体的な断り方を明記します。
例えば「〇〇担当の方はいらっしゃいますか?」など、最初に社名や名前を名乗らない場合、「恐れ入りますが、お名前とご用件をお聞かせください」と対応することを記載します。パターン別の応対方法を明記することで、従業員が迷わず判断できます。
断り文句も統一し、「申し訳ございませんが、新規のお取引は控えさせていただいています」「必要な場合はこちらからご連絡いたします」といった具体的なフレーズをマニュアルを通して共有しましょう。
また、営業電話をかけてくる企業名や電話番号を社内で共有し、再度電話があった際は確実に断れる体制を整えることも大切です。
マニュアルは実際の会話を想定したロールプレイ形式で作成すると、従業員が実践しやすくなります。組織的な取り組みにより、個人の判断に頼らない一貫した営業電話対策を実現できます。
再勧誘禁止を理由にした効果的な断り文句
営業電話を明確に断る際には、法的な観点を踏まえた対応も有効です。たとえば、「今後、営業目的での電話連絡はご遠慮ください」と意思表示したにもかかわらず、再度の連絡があった場合、特定商取引法第17条(再勧誘の禁止)に抵触する可能性があります。
このような法的根拠を理解しておくことで、毅然とした対応が可能になります。
マニュアルには次のような断り文句を明記しておくと効果的です。
「恐れ入りますが、営業目的のお電話はお断りしております。今後のご連絡もご遠慮ください。再度のお電話は特定商取引法に抵触する可能性がございます。」
法的な背景を知った上で対応すれば、相手の営業活動に対して強い抑止力となります。従業員が安心して対応できるよう、社内研修やマニュアルへの明記をおすすめします。
自動音声応答システム(IVR)の導入
自動音声応答システム(IVR)が営業電話の対策として効果的な理由は、営業電話の特性にあります。
アポイント獲得のノルマを抱える場合、短時間で多くの架電を行う必要があり、自動音声応答(IVR)のガイダンスがあると営業活動の効率が下がりやすいためです。
例えば、1日100件の架電目標を持っている場合、IVRのガイダンスで案内されると、最終的に担当者につながるまでに複数の操作と待ち時間が発生します。
効率を重視する場合、この手間は大きな時間ロスと感じられるため、ガイダンスが流れた時点で電話を切って次の会社に電話をかけ直すケースがあります。
IVRには主に2つの導入タイプがあります。
オンプレミス型
自社内に専用機器を設置する従来型のシステムです。企業の業務に適した細かいカスタマイズが可能ですが、導入コストは数百万円から数千万円ほどかかるため、主に大企業向けの選択肢となっています。
クラウド型
インターネット経由で提供されるサービスです。クラウド型の初期費用は数万円程度、月額利用料は数千円から数万円ほどで、最短1カ月から利用を開始できるため、中小企業でも導入しやすいのが特徴です。
ただし、IVRは担当者につながるまでに操作が必要になるため、顧客にとって若干の手間が生じます。そのため、既存の重要な顧客や得意先に対しては、担当者に直接つながる専用の電話番号を別途案内しておくことをおすすめします。
関連記事:IVRで電話応対を自動化!仕組みからメリット・デメリットまで徹底解説
電話代行サービスを活用し対応をプロに委託
電話代行サービスは、企業にかかってくる電話応対を専門の外部オペレーターに委託するサービスです。
フィルタリングや不在時の顧客対応など、さまざまな形で電話業務の負担を軽減し、従業員が業務に集中できる環境を提供します。24時間365日対応可能なサービスであれば、電話の取り漏れを防ぎ、ビジネスチャンスの損失を回避できます。
電話代行サービスでは、営業電話がかかってきた場合にオペレーターが一次応対を行い、会社名や氏名、要件などを聞き取って、その内容を企業に報告してくれます。営業や勧誘を目的とした着信は断り、重要な問い合わせのみを担当者へ取り次ぐため、不要な営業電話に対応する必要がありません。
また、営業電話対応のために事務員を雇用する場合、給料以外に求人広告費や福利厚生費などを含めると月30万円以上の負担となります。しかし、電話代行サービスなら教育負担なしで営業電話を防ぐ体制の構築が可能です。
一方で、電話代行サービスのオペレーターは、得意先や顧客をすべて理解しているわけではありません。そのため、あいまいな問い合わせについては、営業電話かどうかの判断ができない場合があります。
このように、電話代行サービスは営業電話対策として有効ですが、自社の業界特性や取引先との関係性、そして費用面を十分に検討した上で導入判断することが重要です。
関連記事:【電話代行サービス】転送の役割と選び方のポイントを解説
「Telful」なら営業電話対策しながら重要な着信を確実に受電
Telfulは、お使いの電話環境をそのままに、電話応対の負担を軽減してオフィスの業務効率化を実現する電話システムです。
着信拒否などの機能では、かかってきた電話番号を拒否することはできますが、事前に防ぐのは困難です。しかし、Telfulでは、特定の電話番号以外の着信には、全て自動ガイダンスが流れるため営業電話を効率的に防げます。
ホワイトリスト機能で指定した電話番号のみ着信
Telfulは、ホワイトリストに登録した電話番号からの着信だけを指定した電話番号に転送する仕組みです。
ホワイトリストに登録した相手からの着信は、音声ガイダンスが社名などを事前に音声で読み上げ、確認した上で受電します。そのため、重要な取引先からの電話には確実に対応しながら、不要な営業電話は自動的にフィルタリングされます。
また、自動受付やホワイトリスト着信の通話内容はすべて録音されるため、後から内容を確認することで「言った」「言わない」問題の解決にも役立ちます。
自動音声受付とテキスト化で大切な問い合わせを逃さない
Telfulでは、ホワイトリスト以外の着信は音声ガイダンスが対応し、通話の内容はテキスト化しメールやチャットで送信されます。
テキストであれば、電話に出れない状況でも内容を確認でき、必要があれば折り返し電話することで、取りこぼしを防げます。また、録音を最初から最後まで聞く必要がなく、要点だけを素早く把握できるのも大きなメリットです。
現行の電話環境に転送するだけの簡単導入
Telfulは、現行の電話環境に転送するだけの簡単な設定で利用できます。導入もスピーディで、お申し込みから最短1日でトライアルが開始いただけます。
使いやすさにこだわって開発しているため、マニュアルで確認しなくても操作画面を見ればすぐに操作できる、使い勝手のよいシステムとなっています。
よくある質問(FAQ)
Telfulの導入を検討されている方から寄せられる、よくあるご質問にお答えします。
既存の電話環境への影響や導入の手軽さ、対応可能なツールなど、導入前に気になるポイントを分かりやすく解説していますので、ぜひご参考ください。
既存の代表番号を変更せずにTelfulを導入できますか?
はい、可能です。
Telfulは今お使いの電話番号をそのまま利用できる仕組みになっており、既存の代表番号を変更する必要はありません。設備の導入も不要で、手軽に始められるサービスとして設計されています。
お客様や取引先に新しい番号を周知する手間もなく、スムーズに導入いただけます。
既存のビジネスフォンやPBXと併用できますか?
はい、併用可能です。
Telfulはクラウドベースのサービスとして提供されており、現在お使いのビジネスフォンやPBX環境に影響を与えることなく導入できます。当社(株式会社プロディライト)が提供するクラウドPBX「INNOVERA」との連携はもちろん、他社製のビジネスフォンシステムとも問題なくご利用いただけます。
LINE WORKSやSlackなど、どのチャットツールと連携できますか?
Telfulは多様なビジネスコミュニケーションツールとの連携に対応しています。現在連携可能なツールは以下の5種類です。
- LINE WORKS
- Slack
- Microsoft Teams
- Chatwork
- メール
上記のツールを通じて、Telfulが受付した電話の内容をテキスト化して通知することができ、業務環境に合わせて最適なコミュニケーション手段を選択いただけます。
まとめ
1本の営業電話への対応時間は数分程度でも、それが積み重なることで月単位では数時間もの貴重な業務時間が奪われてしまいます。
現代のビジネス環境において、限られた人的リソースを最大限活用するためには、営業電話対策は避けて通れない重要な課題です。
従来の着信拒否設定や社内ルールの整備だけでは根本的な解決には至らず、より効果的で包括的な対策が求められています。
そこで注目されているのが、「Telful」のようなホワイトリスト機能を備えた電話システムです。登録した重要な取引先からの電話は確実に受電しながら、未登録の営業電話は自動音声で対応し、内容をテキスト化して通知する仕組みにより、業務効率の向上とビジネスチャンスの確保を両立できます。
営業電話に振り回されることなく、本来注力すべき業務に集中できる環境を整備することで、企業の生産性向上と成長機会の最大化を実現しましょう。